スーパードライをみどりの風の中で | いろいろおいしい。

スーパードライをみどりの風の中で

ずっと行きたかったところに行ってきた!うれしいな。


それはやっぱりビアガーデンなのだけれど、

いつもの場所とは、んもう全然違うのですわ。

ビルの屋上でもなく、

メニューはから揚げ・枝豆・フライドポテトの3点セットでもなければ、

ジンギスカン食べ放題でもなくて。


明治記念館、ビアテラス「鶺鴒(せきれい)」ですことよ!


火が焚かれる中、

みずみずしくびっしりと生え揃った芝生を

立派な松が囲む広々とした中庭。

その中に、たっぷりと間隔をあけて点々と置かれた

籐のゆったりとした椅子に座ると、

むせかえるほど濃いみどりの匂いがした。

周りもみんなそれぞれに楽しそうで、

でもその声が聞き取れない贅沢な距離が心地よい。


生ビールは、アサヒスーパードライ。

キリキリと辛いスーパードライは、

最近のムシムシと暑い日に特においしいと思っていたビールだけれど、

ここで飲むジョッキは、

なぜか甘く、やさしくおいしくて、

これもみどりのマジック?と不思議。


となりの席があまりにおいしそうで、

思わず真似した牛肉の朴葉焼きが

小さな七輪の上で香ばしいかおりを放つ。

肉が焼けるまでと芝生の上を歩いてみると、

短く刈られた草のぱりぱりした触感に

どーんと倒れこみたい衝動にかられる。

顔から、背中から飛び込んで、

あちこち刺さる草にイテイテと悲鳴を上げつつ、

みどり色の汁に染まりながらごろごろ転がって、

全身でみどりを満喫したくなる。


思いとどまったのは、本日浴衣を着ていたからです。


二本目のピンク色のスパークリングワインを頼むカップル。

日本舞踊を舞った舞妓さんと記念撮影する若い親子。

このみどりの世界の中では、誰もが

普段の生活では出会うことができない

異常に余裕のある人、みたいな感じがする。


異常に余裕のある時間が流れている、ということなのでしょう。


この幸せを異常!と思わないように、

ぜひまた来たい、すてきなすてきな場所でした。